消費税の「仕組み」と「納税の義務」について

前々回は消費税の軽減税率についてお話しさせていただきましたが、そもそも消費税というのはどういった税金なのでしょうか?

今回は消費税の納税の仕組みや納税の義務について解説していきたいと思います!!

 

≪1.消費税の仕組み≫

 

1-1 消費税について

消費税は昭和63年12月に創設され、平成元年4月より3%で実施されました。

消費税は、商品の販売やサービスの提供などの取引に対して、広く公平に課税する税金で、「消費者」が負担します。

しかし、消費者がスーパーなどで買い物の都度、消費税を逐一納税するのはとても手間です。そこで、消費者から消費税を預かった「スーパー」が、代わりに納税するという仕組みとなっています。

 

1-2 消費税の納付の仕組み

さて、スーパーも商品を売るためには仕入れを行わなければなりません。その仕入の際にはもちろん消費税が課されています。

しかし、生産、流通などの各取引で商品が移転するにつれて、消費税が次々に転嫁されて累積してしまいます。

このような消費税の累積を排除するため、「売上げに係る消費税」から「仕入れに係る消費税」を控除する「前段階税額控除方式」が採用されています。

図で仕組みを見てみましょう!

 

≪図1≫ 原則

※実際の計算方法とは少し異なります

 

真ん中のスーパーを主人公に考えてみましょう。

まず、スーパーは商品の仕入れを行い、卸売業者へ54円(仕入れに係る消費税4円)を支払っています。

その仕入れた商品を消費者に売り、消費者から162円(売上に係る消費税12円)を受け取ります。

スーパーは売上に係る消費税12円から、仕入れに係る消費税4円を差し引いて、8円を納付することになります。

卸売業者は仕入れがありませんでしたので、スーパーに売った54円の内の売上に係る消費税4円を納付します。

結果、国に12円が納付されるという仕組みとなっています。

 

 

≪2.納税義務者の判定≫

 

2-1 課税事業者と免税事業者

事業を行っていたら必ず消費税を納めなければいけない?という訳ではありません。

事業を行っていても消費税の納税の義務がない事業者も存在します。

消費税の納税の義務ない事業者を「免税事業者」といい、納税の義務がある事業者を「課税事業者」といいます。

 

2-2 課税事業者と免税事業者の判定(原則)

 

・2年前の売上が1,000万円超→「課税事業者」!

・2年前の売上が1,000万円以下→「免税事業者」!

 

事業を開始しても2年間は原則、消費税の納税義務が免除されます。

個人事業主と法人では判定の期間が異なりますし、また、すべての売上が判定対象になりませんので、税理士に必ず確認してください。

 

2-3 こんな場合にも課税事業者になる!!

 

〇前年の売上(給与)の判定

法人の場合は原則「前期上半期」、個人事業者の場合は「前年1月~6月」の売上が1,000万円を超えた場合は「課税事業者」となります。

ただし、この売上については、同期間中に支払った給与の金額とすることも可能です。

売上が1,000万円を超えていても、給与支払額が1,000万円を超えていなければ「免税事業者」になれます。

こちらも上記同様、期間や売上は必ず確認してください。

 

〇資本金・出資金判定(法人限定)

設立初年度などで、売上の判定をする期間がない法人については、資本金・出資金の額で判定します。事業年度開始日の資本金・出資金が1,000万円以上だと、その事業年度から課税事業者となります。

つまり、設立1期目から課税事業者に該当するということも考えられますので、設立時の資本金・出資金の額には十分注意しましょう。

 

さて、「課税事業者」になったからといって、デメリットしかないわけではありません。

例えば、預かった消費税より支払った消費税の方が多いと、納税ではなく還付が受けられます。「免税事業者」は還付を受けることができませんが、「課税事業者」は還付を受けることができるのです。

多額の投資をする際などは、あえて「課税事業者」を選択することも一つの手です。

しかし、上記でご紹介しました「課税事業者」の要件を満たすことが困難な事業者もいるでしょう。

そんな事業者のために、簡単に「課税事業者」になれる方法があります。

 

≪3.課税事業者選択届出書≫

 

上記のような判定で、「免税事業者」だった事業者も、「課税事業者選択届出書」を提出することにより、「課税事業者」となることができます。

売上が1,000万円を超えることや、資本金を1,000万円以上にすることに比べると、簡単に「課税事業者」になれますが、注意すべき点もあります。

 

3-1課税事業者選択届出書の注意点

 

今期から急に課税事業者になりたいからといって届出書をだしてもすぐにはなれない

現在、進行している会社であれば、前期(前年)末までに提出している必要があります。

 

「免税事業者」にすぐにはもどれない

課税事業者選択届出書を提出し「課税事業者」になると、原則2年間は「免税事業者」にもどれません。

 

効力は、自分からやめますという届出書を提出するまで継続

課税事業者選択届出書を提出すると、効力は永遠につづきます。

免税事業者に戻りたい場合は、やめるための届出が必要になりますし、期限もありますので注意が必要です。

また、100万円以上の固定資産を購入する場合や、簡易課税制度を選択する場合には、いくつか制限がありますので、必ず確認しましょう!

またコラムで詳しくお話しさせていただきたいと思います。

 

最後まで閲覧いただきましてありがとうございました。

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